2016年8月13日土曜日

コーヒーブレイク 第11回 ドイツの友人来たる

 春の頃の話ですが,私が昔留学していたドイツのキールからステファンという友人とその家族一行が姫路に来られました。ステファンと,その妹さん,姪御さん,奥さん(奥さんは日本人),娘さんと計5人です。私の家族と一緒に姫路城へ案内しました。

 姫路城は世界遺産として名高いので案内するには適切なはずでしたが,平成の大修理が終わり昨年から一般公開されてから1年で来場者が222万人を突破するようなにぎわいですので,天守閣までには長蛇の列ができ上がり城を見に来たのか人を見に来たのかわからないほどでした。待てども待てどもなかなか前に進みません。子供たちのブーイングももっともです。まあ待っている間に色々話もできてよかったのですが,実はステファン夫妻は平成大修理直前にも姫路城を訪れたことがあり「あの時はこんなに混雑してなかったよね。」と言っていました。前回来たときは年間入場者数が約70万人でしたからほぼ3.5倍くらいの混雑さです。これを読んでる皆様も姫路城に行くなら時間帯は一番最初,開門してすぐ,がいいですよ。

 さて姫路城をあとにして,隣接する日本庭園の好古園に行きました。ここは雰囲気がとても落ち着いていてよかったです。ドイツの友人一行も日本独自の美観に見入っていました。またこの好古園には活水軒という和食のレストランがあって,外国からくるお客さんにはうってつけの食事場所です。色々メニューはあるもののドイツの人が食べられるものがあるか心配していましたが,全員「冷たいそば(つまりざるそば)」が食べられるということでしたので一安心しました。ここで安心し過ぎたのがいけなかった,と言っては言い訳になるのですがやってしまいました。ざるそばをすする時に「ズズズッッ」と音を立ててしまったのです。同じテーブルで食べるドイツ人の視線がすぐに私に集まります。外国では食事するときにこのようなすする音を立てることは行儀の悪いことなのです。早速私もふた口目からは少しずつ口に入れて音が出ないように食べました。ドイツに住んでいるときはいつも敏感になって注意していたのですが帰国してからはそんなこと全く忘れていたのです。コーヒーなどを飲むときも音を立ててはいけないので左右の手でカップを持ちちびりちびり飲むのです。やってみると意外に格好いいので皆様も機会があればぜひ試してみてください。


そんなこんなで旧交を温めた楽しい一日でした。