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2026年7月23日木曜日

皮膚疾患マメ講座 第50回 足の汗疱(かんぽう)

 

(汗疱とは)

     汗の管がつまって足の指や,足底,足縁に小さい赤い紅斑や小水疱,環状の皮むけができる湿疹です。

     足にできるので水虫と勘違いして来られる患者様が多いです。実際水虫と区別がつきにくいこともあります。鑑別のため顕微鏡検査が必要になります。

     出来立ての紅斑,小水疱は結構かゆいことがあります。

     「汗」ということで汗の量が多い夏の疾患というイメージですが,冬は汗の管が硬くなってつまりやすくなるため冬にも生じますし,あるいはその後暖かくなって汗をかくことになる春(5月頃)も患者数が多いです。

(治療)

     外用剤:かゆい時には湿疹を治すステロイド外用剤を,かさかさ皮疹が目立つ場合はこれを溶かすサリチル酸ワセリンを使います。

     内服:かゆさのため眠れないようならかゆみ止めの薬を処方します。

     その他:しかし何といっても一番速効性が高いのは冷やすことです。冷たいタオル,シャワー,寝ているときは氷枕などもいいかもしれません。

お風呂の温度を38度にしてぬるくする,長風呂はやめる,など普段の生活のちょっとした工夫の方が薬より効きます。薬に頼りすぎないようにしましょう。

※治りにくい時は水虫の可能性もあります。



2026年4月5日日曜日

皮膚疾患マメ講座 第49回 丹毒

 

(丹毒とは)

皮膚細菌感染症の一つ。細菌感染によって顔面に紅斑、腫れが広範囲に急速に拡大する病気。触ると熱感をみとめます。

(症状)①顔面の片側に紅斑,腫れが広範囲に「油を流したように」急速に拡大します。この腫れは境界明瞭なことが多い。片側が基本だが両側に拡がることもあります。②痛みや熱感を訴えられることがあります。③ひどいときは発熱,頭痛,悪寒もあります。④さらにひどいと水ぶくれにもなります。

(原因と治療)化膿連鎖球菌(溶連菌)の感染が原因のことが多く,ペニシリン系の抗生物質が効きますが,効果が少ない時はセフェム系の抗生物質を使います。感染ルートは咽頭からともいわれていますが正確には不明です。

(検査)必要であれば細菌感染を調べる血液検査をします。

(その他)同一部位に再発することがあり,習慣性丹毒といいます。リンパの流れが悪くなってくせになっています。

      


2025年12月22日月曜日

皮膚疾患マメ講座 第48回 モンドール病

 

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

(モンドール病とは)

胸から腹部,上肢に突然出現する棒状の硬結,しこりです。通常1~3か月で自然軽快します。

(症状)①3060歳の女性に多い。②胸から腹部,上肢に太さ310㎜大,長さ数cmから数十cmに及ぶ硬結,しこり。③自覚症状はあまりないが,ひきつったような痛み,自発痛,圧痛があることもある。④男性でも同様の症状がみられるが,陰茎背側にできることもあるというのが特徴。

(原因)静脈血栓がつまってできるタイプとリンパ液の流れが悪くなってできるタイプがあります。そのきっかけとして①胸部手術,②下着や,きつめの衣服での圧迫,③過度の労働,激しい運動,などがあげられます。

原因不明のときもあります。

(検査)手術検査すると血管の閉塞,すなわち血管が詰まった病理像がみられます。

(治療)通常は1~3か月で自然に消えるので経過観察が基本です。痛みがひどい時は鎮痛剤を処方します。

(その他)女性の乳房に生じた場合,乳癌の合併の可能性があるので診てもらった方がいいでしょう。

        

アオサギ 詳しくはコーヒーブレイクの
ページも見てください

2025年10月23日木曜日

皮膚疾患マメ講座 第47回 蜂窩織炎 ①下腿

 

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。


蜂窩織炎は黄色ブドウ球菌,化膿性連鎖球菌が,皮膚の小さな傷から皮膚の下に入って,真皮や皮下脂肪で増殖,細菌感染となった疾患です。広範囲に赤くなって腫れあがって局所の熱がでます。

今回は下腿の蜂窩織炎で,患者様に許可を得て写真を提示します。下腿はリンパ管が豊富なため,リンパ管にも感染を及ぼし患側の下腿はとても腫れあがって,正常側の下腿にくらべ太さが2倍くらいに大きくなることもあります。

症例1は皮膚表面に小水疱~水疱が生じているので,元はケガあるいはとびひのようなものから細菌感染したのかもしれません。症例2は手術痕があり,周囲の皮膚が弱くそこから細菌感染したと考えられます。

治療は抗生物質の内服あるいは点滴治療になります。また傷の手当てもいります。局所安静,足の挙上なども必要です。

            

広島の汁なしタンタンメンを食す赤木

2025年6月25日水曜日

皮膚疾患マメ講座 第46回 癜  風(でんぷう)

 

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

今回はカビが原因で夏に多い病気,癜風(でんぷう)を紹介します。

(原因)マラセチア菌,菌と書いてありますがカビの一種です。人体の皮膚に寄生するカビで,普通の人の皮膚にも寄生していますが肉眼では確認できません。脂(あぶら)が好きなカビで若い人の胸や首,背中などで,暑い時,汗をかくと増殖します。

(症状)1)若い人,夏,汗をきっかけに,2)胸や首,背中に3)まだらな黒褐色の色素斑,逆に白色斑が多数出現します。4)かゆみは通常少ないのですが,発汗時強いかゆみを感じることもあるそうです。

(診断)顕微鏡検査で癜風菌を確認します。

(治療)通常抗真菌剤の外用薬を1日1回塗布するのみで改善します。抗真菌外用剤でかぶれる事があります。塗って赤くなる,かゆくなる,ということがあれば早めに言ってください。

皮疹が広範囲だったり,外用薬を塗るのが困難な部位の場合には抗真菌剤の内服薬(イトラコナゾール)を内服してもらうこともあります。

場合によっては治癒後長期にわたり色素異常を残すことがあります。

(生活指導)夏に再発しやすいことで有名です。発汗後シャワーをしてください。コラージュフルフル®というカビに効くボディソープもドラッグストアなどで売っているので有効に使ってください。



2025年3月30日日曜日

皮膚疾患マメ講座 第45回 金属パッチテスト

 

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

(パッチテストについて)

金属アレルギーを調べる検査は血液検査ではできません。背中に液体の金属を貼り付けるパッチテストを行います。状況にもよりますが最多で15種類の金属アレルギーを調べることができます。

ただむやみやたらと行うべき検査ではないので必要な方だけにおすすめします。

 

(パッチテストの方法)

1日目:背中に金属を貼ります。

金属を貼ってから3日目に外すまでぬらしてはいけません。入浴禁止です。洗髪だけならいいですが,背中がぬれると検査のやり直しになります。可能なら検査前に入浴しておく事がいいでしょう。

 3日目:背中の金属を外し、1回目の判定。

  入浴OKですが,背中は濡らす程度で洗

わないでください。

 4(~5)日:2回目の判定。

 

(パッチテストの注意点と検査リスク)

★1)検査部位がかゆくなることがあります。軽度のかゆみであれば問題ありませんが,我慢できないくらいかゆい場合はその部分をはさみで切り取り,外してください。

2)パッチテストの陽性部位が湿疹になることがあります。検査終了後ステロイド外用剤を塗布しますが痕が残ることがあります。かゆみのある湿疹が続く事もあります。

3)めったにありませんが,パッチテストをすることにより金属アレルギーを引き起こす可能性が指摘されています。

4)さらに起きる可能性は低いのですが,検査をすることにより予想もできないトラブルが起きる可能性もあります。これは手術の際にも同様に説明する事です。

当院では承諾書は取りませんが,よく読んでおいてください。若干リスクのある検査といえます。

文章と無関係の姫路城マラソンの写真です。


2025年1月3日金曜日

皮膚疾患マメ講座 第44回 慢性色素性紫斑

 このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

慢性色素性紫斑は,中年以降の人の下腿に皮下出血である紫斑が多数出現し,慢性に繰り返す疾患です。数mm~2㎝大の紫斑が数十個もあると見た目が悪くショックを受ける人もいます。かゆみはほとんどないのですが,まれに非常にかゆがる人もいます。

(原因)下肢に血液がたまりやすい体質と関連があります。年を取って脛(すね)のあたりがむくんだり,静脈が浮いている人は要注意です。この体質に原因不明の小血管の炎症が加わると,血管から赤血球がもれて慢性色素性紫斑になります。

(治療)①出血を抑える止血剤:アドナ(カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム)内服。②血管を強くする薬:トラネキサム酸。③血管炎の炎症を抑える薬:セファランチン,トラニラスト。①~③,特に①が大事と考えます。

内服薬以外には効果は限定的ですが④炎症を抑えるステロイド外用薬,特殊治療として⑤紫外線療法,があります。

(日常生活の注意)下肢に負担をかけないよう長時間の立ち仕事を避け,足を高くして休憩を取るようにしましょう。

(予後)既にできてしまった紫斑は数か月で自然に吸収されますが,別部位に紫斑が新生するのでなかなか完治しません。体質の影響も大きく,再発も多いです。あまりストレスに感じすぎず気持ちを楽に持つことも大事です。

内臓に異常はないので生命予後に問題はありません。

 

      この写真は何だ?と思った人はコーヒーブレイク#44を見てください。

2024年10月11日金曜日

皮膚疾患マメ講座 第43回 手湿疹

 

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

なかなか治らない手湿疹について赤木独自の解釈で説明します。

(原因)主に3つあると考えています。①かぶれ:洗剤や職業上の薬品,ゴム手袋,野菜,革手に含まれる微量金属など。②汗,汗疱:汗の管が詰まって小水疱を作って発症し,非常にかゆいです。部位的には指の横側や手掌にできやすいです。夏が多いと思われがちですが,角質の固くなる冬も多いです。③慢性:繰り返し刺激を受けてできてくるタイプ。そのうちくせになって軽度の刺激で再発するようになります。

何だこれと思った人はコーヒーブレイク第43回をチェック


(治療)原因についていろいろ述べてきましたが,いずれにしても治療は同じと考えます。①硬くなっている角質を溶かす。硬くなっているので皮膚がパキッと割れて亀裂ができるので角質をやわらかくする外用薬を使います。②湿疹を治療するためステロイド外用剤を使います。③かゆみがひどいときはかゆみ止め内服の抗ヒスタミン剤を使います。④特殊療法:漢方薬や光線療法など。

(日常生活の注意)①かゆい時には手を冷却させる。特に夏や入浴後。激痒の際,薬を飲んでも塗ってもすぐにかゆみはおさまりません。即効性が高いのは冷やすことだと考えます。②薬は1日3回つける。手は皮膚がぶ厚いので,3回くらいつけないと効き目が弱いです。もちろん調子よければ外用回数を減らしてもらって結構です。③薬をつけてべたべたするのが困るときは10分で洗い流す。10分経過していれば必要な成分は皮膚内に入っています。④就寝前に薬を手に塗布し手袋して寝ると薬の効果が増す,という説があり確かにそういう方もいるようですが,人によっては痒さが増すという方もいます。就寝中の手袋着用に対する赤木の意見は「その患者様の好みで決めてもらう」としています。

2024年7月11日木曜日

皮膚疾患マメ講座 第42回 帯状疱疹

 

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

(原因)幼いころ罹患した水ぼうそうのウイルスが,脊髄後根にかくれていて,一生に1回甦ったものです。脊髄からでる左右いずれかの神経領域の皮膚で水疱を作り,知覚神経を食べて神経痛のようなピリピリヒリヒリした痛みが出ると考えてください。小児では痒く感じることがあります。また一生に1回と言いましたが,人間長生きするようになって2回目が出る人も多くなってきました。

(皮膚症状)水ぼうそうのような水疱が集簇して,左右どちらか一方の神経領域に一致するように発症します。①最初はチクチクピリピリした痛み②その部分が赤い浮腫になって③水ぶくれができて一部黄色くなります④2~3週間で黒褐色のかさぶたになります。

(治療)①抗ウイルス剤:まずは抗ウイルス剤の内服薬を1週間飲みます。効果を発揮するのに2~3日かかりますので,最初皮疹が拡大することがあります。②鎮痛薬:痛みを抑えるためにロキソニンを内服してもらいます。強い痛みがあるときは別の神経を抑える薬を追加します。それでも我慢できない痛みが残るなら麻酔科で神経ブロックなどをしてもらう必要があります。③皮膚潰瘍:皮疹部が深い傷になって皮膚潰瘍化することがあります。この場合傷の手当が必要になります。

(日常生活の注意)①休養:できるだけ休養して安静にした方がいいです。仕事や学校を休むことまではしなくてもいいですが,少し怠けている位が丁度いいです。体育や不要な運動も控えてください。②入浴:入浴はOKです。温めた方がいいです。ただし傷が深い場合,浴槽は避けてシャワーで済ませてください。③消毒:消毒はしなくていいです。④飲酒:飲酒は控えて下さい。⑤痛い時は冷やすか温めるか?:温めた方が痛みは和らぎます。使い捨てカイロで温めるのもいいですが,そのまま寝てしまうと大やけどになるので起きている時だけ使ってください。⑥他人にうつる?:水ぼうそうにかかったことのない人に水ぼうそうとしてうつることがあります。帯状疱疹から帯状疱疹はうつりません。小さなお子さんや妊婦さんには触らせないようにしましょう。

(予後)油断ができないことで有名な病気です。1週間後には必ず受診してください。その時痛みがなくても,その後ひどい痛みが出てくることがあります。いわゆる帯状疱疹後神経痛ですね。

また広範囲の皮膚潰瘍になり傷の手当てを必要とすることがあります。さらに醜い傷跡として残ることもあります。

           


2024年3月27日水曜日

皮膚疾患マメ講座 第41回 花粉食物アレルギー

 このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

花粉食物アレルギーは花粉症,花粉アレルギーになったことによって果物の食物アレルギーを生じることです。果物に花粉アレルギーの原因物質と類似した構造が含まれるから起きるのです。

最も典型的なパターンはシラカンバ,ハンノキといったカバノキ科の植物の花粉アレルギーになってバラ科の果物(リンゴ,桃,サクランボ)やマメ科(大豆,豆乳,もやし)で食物アレルギーを誘発されます。このため春に多い疾患です。

学童期から成人に発症しやすく,症状は原因の果物を食べると唇や舌,のどのイガイガ感がよく言われますが,嘔吐下痢といった消化器症状やひどい場合はアナフィラキシーもあるそうです。

乳幼児期は果物アレルギーでじんましん,湿疹,かゆみを起こすと言われていますから,口腔咽頭症状だけでなく,皮膚の症状が起きることもあるのではないかと赤木は考えています。

           

関係ありませんが、もうすぐなくなる旧型やくも車両です

私の友人は,日本に比べシラカンバの木が多いドイツに住むようになったためシラカンバアレルギーになってしまい,そのシラカンバアレルギーからさらにリンゴアレルギーにもなってしまい,好物のリンゴが食べれなくなってしまったと嘆いています。

果物を食べなければいいのですが,抗ヒスタミン剤内服により症状が緩和し食べれることが多いようです。また加熱したものは食べれます。

気になるようでしたらアレルギー検査を受けましょう。食物アレルギーの検査ではなく花粉アレルギーの検査で判明します。

クリニックにある赤木皮膚科クリニック便りには分かりやすく表をつけていますので詳しくはそちらをご覧ください。

2024年1月17日水曜日

皮膚疾患マメ講座 第40回 慢性じんましん

 このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

 慢性じんましんは1ヶ月以上じんましんを繰り返す疾患で,原因は不明と言えます。アレルギー検査を調べても分からないのです。でも原因は必ずあるわけで,赤木は体内に「毒」が入っていると説明しています。毒の正体が分からないのですね。

この慢性じんましんの場合,原因を突きとめるより治療の方が優先です。じんましんの治療薬である抗ヒスタミン薬を継続的に服用するとじんましんを抑えることができます。早く薬の内服をやめたいという気持ちから,じんましんが収まったので内服を早急にやめてしまうとすぐに再発してしまいます。こうなると「いつ蕁麻疹が治るのか」と不安でストレスが溜まってしまいます。



 赤木はこうしたストレスを溜め込まないために抗ヒスタミン薬の定期内服と「病気とつきあう気持ちを持つこと」も大事だとアドバイスしています。その方が気分的にも楽になるはずです。

 とはいえ,薬はできるだけ飲みたくないという気持ちもよく分かります。そこで薬の減量について説明します。

抗ヒスタミン薬の減薬は,薬を飲んでいてもじんましんが1週間出なければ今の半分に減量し,それでもじんましんが1週間でなければさらに半分に減量,というように徐々に半減することを指標としています。もし半減してじんましんが再発するなら減前の量に戻します。例えば12錠内服→11錠内服→2日に1錠内服→出た時だけ内服、という感じです。

2023年10月10日火曜日

皮膚疾患マメ講座 第39回 帯状疱疹ワクチン

 このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

帯状疱疹ワクチンには2種類あります。1)水痘ワクチン「ビケン」と,2)シングリックス筋注用,の2つです。どちらも健康保険はききません。それぞれの特徴を列記します。

「ハンター・ハンター」より。
コーヒーブレイク39回を参照


1)水痘ワクチン「ビケン」

①注射の種類:皮下注射,②注射回数:1回,③ワクチンの持続効果:5年間,④帯状疱疹の予防効果:51.3%(60歳以上),⑤帯状疱疹神経痛の減少率:66.5%,⑥注意:他の生ワクチンの接種を受けている場合は27日以上間隔をあける,⑦当院での料金:9800円。

 

シングリックスに比べ効果は落ちるものの料金も手頃で赤木的にはお薦めですが,5年ごとにワクチンを打つ必要があります。

 

2)シングリックス筋注用

①注射の種類:筋肉注射,②注射回数:2回,③ワクチンの持続効果:9年間,④帯状疱疹の予防効果:97.2%(50歳以上),89.8%(70歳以上),⑤帯状疱疹神経痛の減少率:100%(50歳以上),85.5%(70歳以上),⑥注意:2回目の接種は1回目の接種から2か月後,⑦当院での料金:23000円×2回。

 

 ワクチン効果は高いのですが,料金が高い上に2回ワクチンを打たないといけないところがあります。TVコマーシャルもあって,こちらの方が人気はありそうです。

                     

「信長を殺した男」より。
コーヒーブレイク39回参照

 共通の副作用としてインフルエンザやコロナワクチンのように,注射した後に腕が熱感を持って腫れたり,痛みを伴うことが高い確率であります。

2023年7月3日月曜日

皮膚疾患マメ講座 第38回 ひょう疽(そ)

 

ひょう疽とは指先に強い痛みを引き起こす細菌感染症です。

(症状)爪周囲炎と呼ばれるように,指の爪周囲の皮膚が赤く腫れあがり,爪の縁に沿って膿が溜まった膿瘍ができます。ドクドクと脈動を感じるような痛みがあります。

爪と肉の間は皮膚が弱くて感染に対する防御機能が弱いのですが,そこから黄色ブドウ球菌が感染してひょう疽になります。

(原因)主なきっかけ・原因というのは,サカムケを剥いたり,深爪をするなど不適切な爪切り,また子供さんの場合指しゃぶり,爪を噛む癖などがあります。成人の場合,水仕事で指先の手荒れ,職場の不潔な環境などもあるでしょう。

(治療)この病巣の中心に膿が溜まって膿瘍ができている時は,膿瘍を注射針で針切開して膿を出す処置を行います。この処置で皮膚感染がかなり収まると思います。

あとは抗生剤の内服外用で速やかに治癒します。痛みが強い時は痛み止めも併用します。

(陥入爪・肉芽腫について)このひょう疽は基本的には短期間で治る疾患だと思っています。ところが誤った爪切りがきっかけで爪の先がとがっていると皮膚に爪が刺さる陥入爪になって傷が治りにくくなる上,さらに赤い肉が盛り上がった肉芽腫という状態になります。この状態だと治りにくくなります。

肉芽腫を電気メスで切ったり液体窒素で凍結療法を行ったりするのですが,元に戻るのに時間がかかることがあります。

(普段のこころがけ)このように爪周囲の細菌感染症,特に陥入爪・肉芽腫はやっかいな病気です。赤木は爪を短くし過ぎないよう,爪切りをし過ぎないよう指導しています。

2023年2月17日金曜日

皮膚疾患マメ講座 第37回 ウオノメ装具

 

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。


前回の続きです。ウオノメと呼ばれる「歩くと痛い」鶏眼,タコと呼ばれる「かっこ悪い」胼胝腫。当院に来院されてカミソリで削る処置で治療するのですが,仕事が忙しかったり遠方だったりすぐに受診できるとはかぎりません。また一旦削っても,時間が経てばまた出てきます。

そこで私の考案したウオノメ装具を図で見せます。装具と言っても私が作るわけではなく自作してもらわなければなりません。しかしその方がピッタリのサイズで作れます。

材料は段ボール,ガーゼ,テーピングテープなどこれもご自身の好みで選んでもらっていいかと思います。高価なものではないので何度でも作り直せます。うまく作れば再利用も可能でしょう。工夫してみてください。


     図が写真からしか取れなくて見苦しくてすみません。

2022年11月30日水曜日

皮膚疾患マメ講座 第36回 ウオノメ、タコの予防体操

 

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

一般にウオノメと呼ばれる「歩くと痛い」鶏眼,タコと呼ばれる「かっこ悪い」胼胝腫。これらは外から刺激があって出来ると言われていますが,実際は長い年月歩行することにより足の骨の変形が起こって足の内側から骨による刺激を受けて出来ることが多いと感じています。

そこで私の考案した簡単な予防体操を写真で見せます。

指を拡げる



普段反り返っている足の
指先を下に向ける

 やり過ぎて足がつる時があります。注意してください。

 他にも足の親指の変形には,整形外科の先生が提唱するように,左右の足の親指に輪ゴムをかけて引っ張るのを130回するというのもあります。






2022年8月31日水曜日

皮膚疾患マメ講座 第35回 慢性湿疹

 このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

 急性湿疹であればステロイド外用剤を塗布すれば短期間で治りますが,同じ部位に繰り返し湿疹が再発すると,慢性湿疹あるいは慢性化,といった状態になり薬をつけても治りにくい難治な状態になります。

(原因)同じ場所に繰り返し刺激(例えば汗)を受ける,ついついポリポリ搔きむしってしまうのが癖になっている,あるいは皮膚科治療の中断,などがあります。

(症状)①特定の同じ場所に繰り返しできる。②固くて盛り上がった湿疹になる。

③苔癬化といって表面にしわのある皮疹を呈する。

④かゆみも強い。

⑤外用剤をつけてもなかなか軽快しない。

⑥治ったと思っても一定の時間が経つと再発する。

(治療)①強めのランクのステロイド外用剤をつける。

②かゆみが止まったから治療が終わるのではなく,つるつるになるまでつける。

③治ったと思っていてもまた再発することがあるので,再発時速やかに外用剤を塗る。

④光線療法も有効。

 

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 このように話を聞くと永遠に治らないイメージがつくかもしれませんが,外用治療を繰り返すことによって再発する間隔が徐々に拡大してくるため治った状態に近づきます。

 あとこれは一番言いたいことなのですが,このような慢性化した湿疹を治療すると色素斑化いわゆる皮膚が黒くなる状態になります。この色素斑化は外用薬の副作用ではなく慢性湿疹が治る時に色素斑化したものです。悪いのは病気であって薬のせいではありません。実際に慢性湿疹の状態ではすでに赤いというよりは黒い色を呈していることからも薬のせいではないことが分かります。

           

走った後の写真。走る前の写真はコーヒーブレイクコーナーで