2022年8月31日水曜日

皮膚疾患マメ講座 第35回 慢性湿疹

 このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

 急性湿疹であればステロイド外用剤を塗布すれば短期間で治りますが,同じ部位に繰り返し湿疹が再発すると,慢性湿疹あるいは慢性化,といった状態になり薬をつけても治りにくい難治な状態になります。

(原因)同じ場所に繰り返し刺激(例えば汗)を受ける,ついついポリポリ搔きむしってしまうのが癖になっている,あるいは皮膚科治療の中断,などがあります。

(症状)①特定の同じ場所に繰り返しできる。②固くて盛り上がった湿疹になる。

③苔癬化といって表面にしわのある皮疹を呈する。

④かゆみも強い。

⑤外用剤をつけてもなかなか軽快しない。

⑥治ったと思っても一定の時間が経つと再発する。

(治療)①強めのランクのステロイド外用剤をつける。

②かゆみが止まったから治療が終わるのではなく,つるつるになるまでつける。

③治ったと思っていてもまた再発することがあるので,再発時速やかに外用剤を塗る。

④光線療法も有効。

 

院長おすすめエストローヤルのパンダシュークリーム

 このように話を聞くと永遠に治らないイメージがつくかもしれませんが,外用治療を繰り返すことによって再発する間隔が徐々に拡大してくるため治った状態に近づきます。

 あとこれは一番言いたいことなのですが,このような慢性化した湿疹を治療すると色素斑化いわゆる皮膚が黒くなる状態になります。この色素斑化は外用薬の副作用ではなく慢性湿疹が治る時に色素斑化したものです。悪いのは病気であって薬のせいではありません。実際に慢性湿疹の状態ではすでに赤いというよりは黒い色を呈していることからも薬のせいではないことが分かります。

           

走った後の写真。走る前の写真はコーヒーブレイクコーナーで

コーヒーブレイク 第35回   世界8位

 このコーナーは赤木院長の個人的な趣味を綴ったものです。下手な文章にはご容赦。

 快挙です。

赤木皮膚科クリニックの看護師である住所さんの息子さんの住所大翔(ひろと)君が2022716日,米国オレゴン州で開かれた世界陸上大会の20km競歩の部で世界の強豪を相手に8位入賞しました。

大翔君と

 写真は帰国後当院にあいさつに来てくれた時の記念に撮ったものです。以前から会ったことがある知人ではあったのですが,一気に有名になりそうです。

競技当日は土曜日の午前中で皮膚科診療があったため生放送で観ることはできなかったのですが,帰宅してからテレビ録画を鑑賞してリアルタイムの如く応援しました。

レース前のインタビューで「絶対勝つ」みたいな強気の発言はなく,周囲の選手の「胸を借りる」つもりで頑張ります,と言うような控えめな性格が魅力でもあります。

レースでは先頭集団にくらいついて一時は2位まで上がったのですが,あせらずペースを落とさず一定のスピードで競技していました。入賞は8位までですから,9位以下と8位ではえらく差があります。なんとしても8位には入ってほしいという願いが通じたか8位でゴールしました。話によると最後の500メートルはほとんど意識がないぐらいのぎりぎりの状態だったそうです。ゴールしてた直後倒れ込んでしまいましたが幸い体には異常がなかったようです。

テレビアナウンサーからは「兵庫県姫路市出身,飾磨工業高校卒業です。」とレース中に紹介されたり,司会の織田裕二さんからも「住所選手」と名前を呼ばれたりと結構盛り上がっていました。

さて私はどうかというと,コロナ禍でずっと中止され続け3年ぶりにやっと開催されたマラソン大会10kmの部に参加してきました。その前は1時間を切っていたのですが,マスクの影響で息苦しくまた体も慣れてなかったのでしょうね。15分程度記録が落ちてしまいました(写真)。まあ元気に完走できただけでも良しとすべきですかね。

            

走る前。走った後の写真は皮膚疾患マメ講座で確認