このコーナーは赤木院長の個人的な趣味を綴ったものです。下手な文章にはご容赦。
この前カルチャーセンターの画家教室に行ってきました。といっても1日だけの特別講座です。
講師は鶴田一郎さん。独特の美人画を書くことで有名な方です。もう30年前になるでしょうか,ノエビアのコマーシャルでした。歌手の南よしたかさんの『スローなブギにしてくれ』の「ウォンチュー,おーれの肩を,抱きしめてくれー」という軽妙なフレーズに合わせて登場する都会的で理知的な女性画にものすごくあこがれたものです。
私は知らなかったのですが,他にも郷ひろみさんや山口百恵さんのレコードジャケットのイラストも手掛けていたようです。
まさかその鶴田さんにお会いできるとは!そしてその鶴田さんに自分の絵を指導してもらえるとは!こんなに感激することが,こんなにいとも簡単に現実化するなんて!他の参加者さんはこの幸運を分かっているのでしょうか。いや,絶対分かっていません。例え分かっていても私が一番興奮していたような気がします。
鶴田さんの描く美人の有名な特徴は何といっても切れ長の目でしょう。一度見たら忘れられない,鶴田さんにしか描けないオリジナルなものです。ご自身もおっしゃっておられましたが「現実にはいそうでいない美人」です。特定のモデルはいないそうです。他にも丁寧に描かれた髪の生え際,丸い耳飾り,ムラのない色彩,細くしなやかな指などが特徴です。
鶴田さん曰く「僕のまねをするのではなく,皆さんそでぞれの美人画を書いてください。」「枚数を多く書けば上手になります。だから絵を書くことが好きなことはとても大切なんです。」けだし名言。聞いてて素敵な言葉です。
さて私の絵の腕前はというと・・。学生時代は美術の評価がいつも5段階で1だったのでいわずもがなの結果でした。一所懸命やって首から下はまずまずうまく書けたのですが,肝心の顔つきがたらこ唇の魚のようになってしまいました。まるでエジプトのピラミッドにある壁画のようです。これには鶴田先生も苦笑するばかり。「他人の絵には筆を加えない」主義の鶴田先生でしたが,さすがに下手と思われたのか少し修正してくれました。
ま,なんせ1日だけの画家ですから。