普段より興奮して書いていることをお許しください。
歴史に残るものすごい試合だった。W杯予選H第3試合ポーランド戦を見た私の率直な感想です。
サッカーW杯は4年に1度行われるオリンピックにも匹敵する世界イベントです。ご存知だと思いますが予選第1試合は強敵コロンビアと戦い2-1で日本勝利,第2試合は難敵セネガルと戦い2-2で引き分け。前評判の悪かった日本にとっては予想外の好結果といえたでしょう。第3試合は引き分け以上では文句なく,負けても他試合の内容によっては予選突破が決まるという状態でした。
しかし相手のポーランドも世界ランク9位の強敵。選手の身長は日本に比べ圧倒的に高く不利な試合でした。前半は0-0でしのいだものの,後半14分セットプレーからとうとう1点を入れられてしまいます。このまま負けてしまうと日本は予選敗退となり,第1戦,第2戦の熱闘が無駄になってしまいます。日本は反撃に出ようとしますが,逆に身長の高いポーランドのカウンター攻撃を受け却って不利な状態になり2点目も失いかけます。しかし攻め続けるしかない日本。そのはずが後半37分,FW武藤選手に代わる交代選手は思いがけない選手でした。
長谷部選手。彼は攻撃の選手ではなく守備の選手のはずです。さらなる攻撃が必要な時に何故?その理由は徐々に判明します。
同時刻に行われたセネガル対コロンビアの試合において,後半29分コロンビアが1点を入れセネガルに1-0で勝っている状態になったのです。このままだとイエローカードの少ない日本の方がポーランドに負けてもぎりぎり決勝トーナメントに進めるのです。
残り10分,日本の露骨なボール回しが始まります。ボール回しとは自分のゴールエリア近くで味方同士安全なパス交換を行い,点を取りに行こうとせず時間をつぶす作戦です。基本的には勝っているチームが時間稼ぎのためにすることで,負けているチームが行うことは自らの負けを決定づける作戦のため意味がない戦術のはずです。ボール回しは見ている観客にはつまらない上に,負けている日本が行っているので激しいブーイングが起きました。また他力本願(この場合コロンビアとセネガル)の作戦に,「セネガルが同点ゴールを決めたら最悪だ。」と味方ベンチからも動揺があったようです。
幸いコロンビアがセネガルにそのまま1-0で勝ったため日本が決勝トーナメントに進めたから良かったものの,負けているチームが無気力な試合をしたため各国から非難の声があがりました
しかし赤木はこれを是と訴えます。だって日本サッカーはW杯で惜しいところで敗れるという結果を数多く経験してきているからです。たった2ヶ月しか準備期間のなかった西野監督はマスコミからボロクソにたたかれ,3戦全敗必至といわれました。予想外に前2戦で好結果を出しましたがそれでも決勝トーナメントに勝ち進めなければ意味がありません。また前回のブラジルW杯で惨敗を経験し今回雪辱を誓う主力の選手も高齢でおそらく4年後はありません。惜しかったけど負けました,ではすまされないのです。
それでなくても日本以外のアジア4か国,さらにアフリカ5か国は全て予選グループで敗退しています。前回優勝のドイツすら最下位で敗退です。サッカー大国であるはずのイタリアは出場すらできなかったのです。W杯で勝つということはそれだけ厳しいことなのです。このような過酷な状況の中,見栄えの悪い戦い方をした日本を責めるのはそういう事情を知らないからだと思います。
賛否両論あるのは当然です。しかし赤木の価値観から言うと「格好よく散るか?格好悪く生きるか?」ということになります。私は美しくなくても生きる方を選択します。
興奮して一気に書き上げたのですが,このあとのベルギー戦の死闘で日本の評判が回復したので本当に良かったと思う赤木でした。