2018年8月2日木曜日

皮膚疾患マメ講座 第19回 爪白癬 (1)内服療法

このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。



 皆さんはきれいな爪をしていますか。

以前は,爪白癬の内服薬は副作用が強く効果が少ない,という時代がありました。現在は新しい薬が開発され,逆に効果が高く副作用がかなり減りました。

外用剤は爪が硬くて浸透しにくいことが多いため効果が不十分と思われます。また飲み薬の方が薬を忘れることが少ないのではないかと想像します。当院では内服治療を一番に考えています。

 爪が生え変わるのが足の爪の場合若い人で6か月,年をとると1年近くかかるので,内服期間は若い人で6か月,老人は1年近くと説明しています。結構きれいに治ると赤木は信じています。

 副作用として肝機能障害が有名です。以前に比べかなり割合は減りました。当院では治療経過中に肝機能障害が現れていないかしばしば採血検査をして確認します。もし異常が現れたらそこで内服を中止すれば肝機能も元に戻ります。他に胃痛が現れる人がいるので胃薬も併用して使います。

 内服療法している人に外用薬の併用は不必要と考えます。飲み薬だけで大丈夫です。足白癬を合併している方は足白癬までよくなります。

 さああなたもきれいな爪になりませんか?次号では爪白癬に対する最近の外用治療について解説します。