2022年5月25日水曜日

皮膚疾患マメ講座 第34回 木(こ)の芽時

 このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

木(こ)の芽時,とは樹木が芽吹く春先を表す言葉です。寒い冬が終わり,気候が暖かくなって人々が活発になり楽しい時期――しかし皮膚にとっては寒暖差や急激な気象変化のため湿疹やアトピー性皮膚炎などの皮疹やかゆみが急激に悪化する,やっかいな季節でもあるのです。いわゆる「季節の変わり目」というやつです。

一般的には立春から春分の日までを指すのだそうですが,赤木の経験では木の芽時によって皮膚が悪化するのは315日から415日です。

何だこりゃ?と思った人はコーヒーブレイク第34回をチェック


 原因としては1)肌寒い時があるので,汗の管がつまったままなのに急に汗をかいて汗の管からもれてしまうので非常にかゆくなる。2)冬に気温が下がって皮膚が乾燥していたが,急に温度が上がるこの季節は乾燥状態が最も悪くなる。3)自律神経が気温の変化についていけずバランスを崩し,かゆみを強く感じるようになる。4)スギ花粉が飛来して乾燥と合わせてダブルパンチで悪い。5)日が長くなり陽射しが強くなります。紫外線のダメージを受けやすくなる

 こうした原因によって特徴のある症状が出てきます。1)今まで効いていた外用薬が効かなくなった。さらに合わないと思って薬をやめてさらに悪化。2)全身のかゆみが強くて搔いてしまう。痒くて寝れない。3)顔面,首,後頚部,手首など露出部に著明な赤や黒で固い皮疹ができる。4)四肢また頭部が乾燥して粉やフケがふく。

  

何だこりゃ?と思った人はコーヒーブレイク第34回をチェック

 これらの症状悪化に対し,1)アレルギーを抑える抗アレルギー剤の内服薬を追加する。2)一時的にステロイド内服を追加する。3)外用剤のステロイドのランクをアップさせる,などを考慮します。

 風呂上りや寝る時に患部を冷やすことも結構有効です。

コーヒーブレイク 第34回 高野山 鉄道の旅

 

このコーナーは赤木院長の個人的な趣味を綴ったものです。下手な文章にはご容赦。



 コロナが落ち着いている時期をみはらかって高野山に行ってきました。元々和歌山県に行ったことがなくて憧れがあったこと,1日くらいで行けること,ちょうど高野山・世界遺産切符という割引切符が発売されてていた期間だったことなどの好条件が重なったからです。ただし高度が高いため冬季は結構寒いらしく夏季がベストシーズンだそうです。私が行ったのは秋だったのですが。私なりの高野山の魅力,今回は鉄道の旅を書いていこうかと思います。

大阪のなんばから南海電車の急行に乗って和歌山県橋本駅まで向かいます。大阪府と和歌山県の県境はスマホの地図で確認できます。県境を越える時はすこしドキドキしました。

 皆さん橋本市って知ってますか?和歌山県の中核市です。でも駅は日本の地方都市に行くと見受けられるちょっとうらぶれた感じですかね。僕は嫌いじゃないですけど。


 さて橋本駅で今度は「天空」に乗り換えます。この「天空」の乗車時間にワイドビューの窓で山岳区間の絶景を観ることができ,また記念乗車券や記念品を買う事もできます。途中いくつかの駅に止まりますが,やはり有名なのは「九度山」,戦国武将真田幸村が父親の昌幸とともに流される場所ですね。駅は真田幸村と真田十勇士でいっぱいです。そうこうしているうちにどんどん山を登っていきます。

そして「天空」の終着駅「極楽橋」に着きます。この極楽橋駅で極楽鳥の羽を模した紙に願い事を書き,おみくじの如く願掛けで飾ります。それから今度はケーブルカーに乗り換えます。最終地の高野山駅は高度867mもあり,平地から比べると気温は5℃下がります。冬は寒いかもしれません。

後日高野山の観光について書こうと思います。