このコーナーは赤木院長の個人的な趣味を綴ったものです。下手な文章にはご容赦。
まず最もエキサイティングだった第45回「完封」より。主人公真田信繁(幸村)の大阪冬の陣の戦場で大音声の名乗り。「我こそは,真田左衛門佐(さえもんのすけ)幸村。」歴史の華々しい舞台へ登場する輝かしい場面でした。そしてその直後,信繁の生き方に共感する上杉景勝の「日本一(ひのもといち)の兵(つわもの)~,真田左衛門佐。」という叫びも感動的。このシーンが数ある名シーンの中でも最も格好良くてしびれる場面でした。
その上杉景勝の第15回「秀吉」の哀愁たっぷりのセリフも好きです。「(信繁がぜひ飲んでみたかったという)利休の茶はわしが今まで飲んだどの茶よりも苦かった。」豊臣秀吉に逆らえず,大好きな信繁の真田家を潰す手助けをするはめに。正義を貫けず無力感に苛まれている心情を千利休の茶に例えてつぶやくのです。赤木は涙しました。
この回では千利休が上杉景勝の茶を飲む様子を観察してたシーンも秀逸。
利休「上杉殿,ずいぶんと心乱れてはりましたな。しかしまあ,その迷いも途中で吹っ切れたようにお見受けしました。」
秀吉「景勝はわしに従うか?」
利休「間違いのう(従うでしょう)。」
この辺に千利休の人間を見る目の鋭さが出ていて,秀吉の評価が高かった所以が現れています。
最後は赤木が一番感動した第30回「黄昏(たそがれ)」のセリフ。他人の気持ちを思いやる優しくて真面目な性格のため石田三成と兄信幸の間で板挟みになる信繁。大谷吉継のアドバイスがそれ以後の信繁の生き様を大きく変えました。「(三成や信幸のことは考えず)おのれが正しいと思う道を行けばいい。それが真田左衛門佐(さえもんのすけ)の進むべき道じゃ。」
「真田丸」では冷静で融通のきかない石田三成が登場しましたが,その後熱血漢の石田三成が深く私に関わってくる出来事がありました。なにやら謎の展開は次号で。