2017年2月7日火曜日

コーヒーブレイク 第13回 映画「3月のライオン(前編)」に出演


このコーナーは赤木院長の個人的な趣味を綴ったものです。下手な文章にはご容赦。



  昨年某日,書写山円教寺で撮影された映画「3月のライオン(前編)」にエキストラとして参加しました。319日に公開されますので見てやってください。3月のライオン」は原作がマンガですので本屋でも売られていますがアニメでもNHKの土曜の深夜に放映されています。かなり人気のある作品らしく映画はその実写版になります。知らない人は全く知らないと思いますが将棋の世界の話です。


私の役どころはカメラマンです。映画の冒頭,加瀬亮さん演じる宗谷冬司名人と挑戦者が円教寺の野外舞台で対局を行うシーンがあり,それを写真に撮るのです。カメラマン役や取材陣役のエキストラは総勢200人近くになりますが,野外舞台の上に立つ少数派と野外舞台の下に構える多数派に分かれます。私は運良く少数派である舞台上のカメラマンに選ばれたので,舞台下にいるエキストラに比べかなり目立っているため映画の画面で自分を判別できるのではないかと期待されます。


宗谷冬司名人を将棋盤の前でじっと待つ挑戦者,そして将棋関係者。それを囲む大勢の報道関係者。宗谷名人が現れるとそれまでの和やかな雰囲気が一変し,緊張感に包まれます。対局場に歩をすすめる名人,その姿を収めようとカメラマンのフラッシュが輝きます。その中で一人,動きが緩慢で粘って撮影するカメラマンが宗谷名人の威圧感に圧迫され,浮かべていた笑みを消し思わず下を向いてしまう・・・。そんなシーンがあります。この最後のカメラマンの役を赤木が演じます。カットされている可能性もありますが。


映画監督は「るろうに剣心」などで有名な大友啓史監督です。監督は現場と少し離れた調整室でモニターテレビをみて「はいOK。」「もう一度ワンテイク。」とか指示を出すのです。それなら現場の細かな指示を誰が出すのかというと数人の助監督が仕切るのです。昔は映画監督が現場の撮影カメラの傍らで「カット。」とかやってたイメージがあったのですが最近は違うのでしょうか?


それはさておき,映画に重要な役である舞台上のエキストラ達に助監督の細かい演技指導が入ります。「はい,このタイミングで腰を下ろしてください。」「ふすまが開いたら緊張感を持ってください。」「役者が座って,少し遅れるタイミングで出て行ってください。」「写真が上手く取れているかカメラを覗いて確認する演技をしてください。」私にも念入りで熱の込もった演技指導が入りました。


ところで宗谷名人と対局する挑戦者を演じるのが「海猿」や「僕のヤバイ妻」などで有名な俳優の伊藤英明さんです。さすがというかとても格好良く,近くでお会いできて感激しました。




2016年11月8日火曜日

皮膚疾患マメ講座 第12回 妊娠中に使える薬

今回は少しデリケートな話です。



 妊娠というとおめでたい話なのですが,妊婦さんが病気になるとお腹の赤ちゃんへの影響を考慮し,内服治療が難しくなります。内服薬の多くは「妊婦さんへの安全性は確立されていないので妊婦さんには処方しないこと」と注意書きされているからです。
 しかしそうした薬の中でも世界で数千の妊婦症例に使用されたが問題はなかったとされる薬があります。この「問題はなかった」というのは「流産や奇形が発生しない」という意味ではなく「流産率(約15%),奇形発生率(約3%)に変化はなかった」という意味です。この辺がデリケートなところで,お間違えないようお願いしたいところです。


 当院においても妊婦さんで,じんましんが治らない,水ぼうそうになってしまった,ばい菌が入ってしまった,という患者さんがいらっしゃいます。そんな時に提案したい内服薬をご紹介します。



抗アレルギー剤:アレグラ,ジルテック,ザイザル

抗生剤:セフェム系

抗ウイルス剤:バルトレックス

その他:ネオーラル


 それでも薬の影響を絶対受けなくする方法は薬を飲まないことしかありません。ご心配であれば飲まない方がいいでしょう。


 この内容は,妊娠と薬情報センター長 村島温子先生のご講演の内容を参考にしています。
 ちなみにNSAID鎮痛剤と瘢痕を治すリザベンは内服しない方がいいそうです。あと産婦人科の医師の中でもステロイド外用剤がお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼすと言う人もいますが間違いですので信じないでください。

コーヒーブレイク 第12回 素晴らしき知床の自然

 この前,学会で北海道の知床に行ってきました。知床は雄大な自然と他では見ることのできない珍しい動物が満載です。知床の観光拠点は2か所あり,知床半島の西のウトロと東の羅臼(らうす)があります。それぞれ観光船が出ているので色々な野生動物を直に見るため乗ってみました。



 ウトロ:観光船おーろら

 知床半島の先っぽ,知床岬が見られる海岸沿いの船旅。目的の動物は野生のヒグマです。海岸沿いにヒグマが生息して活動しているのが見られるはずだったのですが,残念ながらヒグマには遭遇しませんでした。ですが写真だけ載せます。



船上で足だけがとても赤い変わった鳥が私の頭上を飛び越えていきました。この鳥はケイマフリといい,知床の海鳥のシンボルで絶滅危惧種なのです。ケイマフリという名前はアイヌ語で「赤い足」という意味です。



 羅臼:観光クルーズはなます

 羅臼コンブにあこがれのある赤木としては羅臼に訪れることをとても楽しみにしていました。巨大な国後島がすぐぞばに存在し,この島に自由に行き来できないことを確かに不思議に感じます。

 さてこのはなますのクルージングの目当てはなんといってもマッコウクジラです。めったに生で見ることはできないのでワクワクしていたのですがクジラを見ることはできませんでした。その代りシャチがたくさん船の周りに集まってきて海面から顔を出します。こんなに多くのシャチを間近で見られるチャンスはもうないと思います。他にも野生のイルカがジャンプするのも観察できました。



 私が乗ったクルージング船以外の船で,いくつかのテレビ番組で芸能人をのせて有名になったN号クルージングはとても繁盛していました。しかし非常に多くの観客が乗り合わせて混雑し個人のスペースが狭いうえ,その体重の重さのために船が半分沈んでいました。シャチが右方に現れると客が右側に片寄るためそれこそ船がひっくり返りそうになって客も転落しそうです。船長の「押さないでください、押さないでください。」という絶叫が絶え間なくスピーカーから流れた時,思わず「あっちの船にしなくてよかったなあ。」と口にしたほどです。



 その他陸上ではキタキツネやエゾシカ,エゾリスなどが見られました。オオワシやオジロワシなどは見るのは難しいと覚悟していましたが,やはり目にすることはありませんでした。



2016年9月7日水曜日

皮膚疾患マメ講座 第11回 マラセチア毛包炎

 今回は夏に多い,あまりメジャーではないものの誤診されやすい疾患「カビによるニキビ」についてお話しします。

 ニキビは通常顔面に好発しますが,胸や背中にもできることがあります。しかし若い汗っかきの人で,主に夏に,胸全体から肩にかけて広範囲に出てくるニキビがあります。この病気を「マラセチア毛包炎」といいます。普通のニキビはニキビ菌というバイキンによって生じますが,マラセチア毛包炎はマラセチアというカビによって生じるニキビなのです。

 ですので治療も普通のニキビの治療では治らず,カビを退治する治療をしなくてはなりません。正しく診断されることが大事なのです。

 水虫もカビによる皮膚病ですが,マラセチア毛包炎の治療にも水虫を治すような内服薬(イトラコナゾール)や外用薬(ニゾラール®クリーム)を使います。私の経験では治療におおよそ1か月くらいかかると考えています。再発が多いのが残念な点です。夏になると繰り返すことがあります。


生活上の注意点として発汗後にシャワーをすることのみ説明していましたが,週12回抗真菌剤入りシャンプー(コラージュフルフル®)で体を洗浄することも有効なようです。


このマラセチアは元々皮膚に常在するのですが,何故このような病態を示すのか不明な点が多いと私は思っています。私は実は真菌(カビのこと)を専門に勉強していたので今後も研究の動向に注目したいと考えています。



2016年8月13日土曜日

コーヒーブレイク 第11回 ドイツの友人来たる

 春の頃の話ですが,私が昔留学していたドイツのキールからステファンという友人とその家族一行が姫路に来られました。ステファンと,その妹さん,姪御さん,奥さん(奥さんは日本人),娘さんと計5人です。私の家族と一緒に姫路城へ案内しました。

 姫路城は世界遺産として名高いので案内するには適切なはずでしたが,平成の大修理が終わり昨年から一般公開されてから1年で来場者が222万人を突破するようなにぎわいですので,天守閣までには長蛇の列ができ上がり城を見に来たのか人を見に来たのかわからないほどでした。待てども待てどもなかなか前に進みません。子供たちのブーイングももっともです。まあ待っている間に色々話もできてよかったのですが,実はステファン夫妻は平成大修理直前にも姫路城を訪れたことがあり「あの時はこんなに混雑してなかったよね。」と言っていました。前回来たときは年間入場者数が約70万人でしたからほぼ3.5倍くらいの混雑さです。これを読んでる皆様も姫路城に行くなら時間帯は一番最初,開門してすぐ,がいいですよ。

 さて姫路城をあとにして,隣接する日本庭園の好古園に行きました。ここは雰囲気がとても落ち着いていてよかったです。ドイツの友人一行も日本独自の美観に見入っていました。またこの好古園には活水軒という和食のレストランがあって,外国からくるお客さんにはうってつけの食事場所です。色々メニューはあるもののドイツの人が食べられるものがあるか心配していましたが,全員「冷たいそば(つまりざるそば)」が食べられるということでしたので一安心しました。ここで安心し過ぎたのがいけなかった,と言っては言い訳になるのですがやってしまいました。ざるそばをすする時に「ズズズッッ」と音を立ててしまったのです。同じテーブルで食べるドイツ人の視線がすぐに私に集まります。外国では食事するときにこのようなすする音を立てることは行儀の悪いことなのです。早速私もふた口目からは少しずつ口に入れて音が出ないように食べました。ドイツに住んでいるときはいつも敏感になって注意していたのですが帰国してからはそんなこと全く忘れていたのです。コーヒーなどを飲むときも音を立ててはいけないので左右の手でカップを持ちちびりちびり飲むのです。やってみると意外に格好いいので皆様も機会があればぜひ試してみてください。


そんなこんなで旧交を温めた楽しい一日でした。


2016年5月10日火曜日

皮膚疾患マメ講座 第10回 虫刺され


このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。

虫刺されは誤解されやすい情報が多いのでまとめてみます。

1蚊に刺されるとすぐ膨らんで短時間で消退する,とは限らない。:蚊刺症には即時型と遅延型の2種類があります。即時型では上記のようになりますが,遅延型では1~2日遅れて出ますし長く続きます。大人には即時型が多く,子供には遅延型が多いようです。ダニの場合も同様です。

2蚊はいるのは夏だけではない。:蚊は意外に通年性で3月から11月は結構います。

 3家族の中で刺されやすい人と刺されにくい人がいるというのは誤解。:人によって虫に対する免疫反応が異なります。同じように刺されていても赤くならないこともよくあります。ダニなどはダニ由来の唾液腺物質に対するアレルギー反応なので個人差が大きい。

 4蜂に刺されたので針を取ってほしい。:

スズメ蜂やアシナガ蜂の針は頑丈で折れないので針が残っている心配はいりません。ミツ蜂の針は皮内に残っている可能性がありますのでチェックしますが拡大鏡で見つからない場合は大丈夫です。見つけたときには引き抜きます。

 5虫刺されを引き起こすダニとアレルギー検査のダニは別物です。:虫刺されを起こすダニはイエダニやツメダニなどで,アレルギー検査はヤケヒョウダニとコナヒョウダニです。

 6ダニ刺症は非露出部が多い。:イエダニは夜間就寝中に室内に侵入し,寝具の中に潜り込んで衣服に覆われた皮膚の柔らかい部位を選んで刺すことが多い。下腹部や腋の下,腰部や大腿内側に好発します。

 7イエダニ退治に燻煙型殺虫剤は効きにくい。:イエダニはネズミに寄生していてネズミの巣から移動して人を襲います。このようにイエダニの発生源が室外なので燻煙殺虫剤を一時的に使用するだけでは効果は少ないです。薄暗い物置部屋の頻回の掃除や,室外との連絡部に殺虫剤をまくのがいいようです。

 8刺し口からだけでは虫の種類の同定は困難:原因虫の推定はむしろ,刺された部位,地域(町中?田舎?),痛みの有無などが参考になります。中には毛虫皮膚炎のように皮疹の分布から一目で分別できるときもあります。

 9不衛生な格安宿泊施設でナンキンムシ(トコジラミ)にやられることがある。:注意が必要です。

 本内容は兵庫医科大学の夏秋 優先生の著作内容を参考にさせて頂いています。

コーヒーブレイク 第10回 サッカースタジアム見学


このコーナーは赤木院長の個人的な趣味を綴ったものです。下手な文章にはご容赦。

先日機会があってヴィッセル神戸の「スタジアム見学ツアー」に参加しました。これは通常の試合チケットにプラスして普段は立ち入ることのできない所,例えば選手のロッカールームや準備室,記者会見室などを見学できるツアーも含まれたものです。今回は息子のサッカークラブがスポンサーだった関係で手に入れましたが,ひょっとしたら一般の方も手に入れることができるかもしれません。

またJリーグのサッカー選手に触れ合う機会もあります。選手がバスから降りてスタジアムに入るスペースにて拍手でお出迎えし,その際選手とタッチすることができます。監督や気さくな選手はにこやかに対応してくれますが,試合前で集中している選手は緊張した表情で足早に通り過ぎます。正直ヴィッセル神戸の選手は知らない人が多いのですが,お父さん方に圧倒的な人気だったのは対戦相手のジュビロ磐田の名波監督でした。何といっても20年前の日本中のヒーローだったですから。

メインイベントは記者会見室で選手が一人来てくださり,サインをしてくれて記念写真も撮ってもらえます。その日は背番号2,相馬崇人さんでした。息子はヴィッセルのユニフォームを着ていたので背中にサインしてもらいました。またその後試合会場でモーヴィというヴィッセルのキャラクターと写真も撮らせてもらえました。

さて肝心のサッカーの試合結果は4対1とヴィッセル神戸にしては珍しく圧勝です。私がスポーツの試合を観戦すると応援しているチームは必ず勝てない(良くて引き分け)というジンクスを打ち破ってくれました。勝つって気持ちいいものですね。

姫路に住んでいると神戸のチームといってもピンとこないかもしれませんし,特に私は長年島根県に住んでいたこともありヴィッセル神戸にはあまり愛着がありませんでした。ましてやヴィッセル神戸といえば優勝を狙えるような立場ではなく,ぎりぎりではないもののJ1残留,できれば中ぐらいの順位を目指すみたいな感じで,はっきり言って強豪チームではありません(関係者に怒られそう)。しかし同じ県内で地元に最も近いクラブですから皆さんで応援しようじゃないですか。

頑張れ,ヴィッセル神戸!